【小説】リゾナントブルーのМVからストーリーを想像するスレ 第119話

2016年04月24日

 
http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/morningcoffee/1460643600/ 
 
1 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/14(木) 23:20:00.51 0.net 
   「ほ、本当に?」  
   「困っている人を放り出すなんて正義の味方のする事じゃないです。  
    噂の中にはありませんでしたか?  
    どんな相手の依頼でも引き受ける、それが私達です」  
   
  第118話 『雨ノ名前-rain story-』より  
   
  前回のお話はこちら↓  
  【小説】リゾナントブルーのМVからストーリーを想像するスレ 第118話 [無断。]©2ch.net  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1459355389/  
   
  【用語】@wiki  
  http://www39.atwiki.jp/resonant/  
   
  【過去】第1話〜第20話のログまとめ  
  http://resonant.web.fc2.com/  
   
  【保管1】まとめサイト(仮)※第1話〜第24話の小説は収録完了  
  http://www45.atwiki.jp/papayaga0226/  
   
  【保管2】まとめサイト Ver.2 第25話〜第43話  
  http://resonanter.blog47.fc2.com/ ※IEで閲覧できない場合は火狐かChromeの導入を推奨  
  http://www61.atwiki.jp/i914/ IEの方はこちら  
   
  【保管3】暫定保管庫(まとめサイト3) 第44話〜最新  
  http://www35.atwiki.jp/marcher/  
   
  【スレのテンプレ・感想・作品のあとがき 他】したらば掲示板  
  http://jbbs.livedoor.jp/music/22534/  
   
  【上記掲示板のスパム被害を逃れる為の避難所】避難板  
  http://www3.atchs.jp/resonant/  
 
 


 
2 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/14(木) 23:20:31.79 0.net 
  【リゾスレ初心者向けQ&A】  
  Q.リゾスレって?  
  A.モーニング娘。36thシングル「リゾナント ブルー」のPV(Another ver.)から想像に想像を膨らませた作品を投稿し共有するスレです  
   作者によって異なりますが、大まかに共通している設定は→超能力を持つ「リゾナンター」を名乗る少女たちが仲間同士心を通わせつつ「ダークネス」を名乗る敵の組織と戦う  
   
  Q.最初に読むとしたらどの作品?  
  A.まずはテンプレ>>1の過去ログまとめで第1話(第1スレ)に目を通し、まとめサイトにある初期の一大長編『蒼の共鳴』や最近の一大長編『リゾナンターΧ』を読んでみては?  
   
  Q.作品や用語について質問するには?  
  A.遠慮なく書き込めばスレに何人もいるであろう「生き字引」が24時間以内に答えてくれるでしょう(多分)  
   
  【リゾブルのオリメンより】  
  川*’ー’) < テンプレの設定やまとめサイトを参考にして自由に想像するやよ  
  ノ|c| ・e・) < 登場人物の能力やストーリーの背景・設定は作者さんの自由なのだ  
  ノノ*^ー^) < シリアル路線でもコメディ路線でもお好きなものどうぞ  
  从*・ 。.・) < AAを使ったものや1レス完結ものでもOKなの  
  从*´ ヮ`) < 他の作者さんの設定を流用するのもありっちゃ  
  ノリo´ゥ`リ < 気に入った話の続きや繋ぎの話を書いてみるのもありカナ☆  
  川=´┴`) < プロットを書いて他の作者さんにストーリーを書いてっておねだりしてもええで  
  川*^A^) < アーでも書いてくれるかは作者さん次第ヨ  
  川´・_o・) < ソッカー  
   
  【作品投稿の注意】  
  1レス32行まで→そういう設定(エラー:改行が多すぎます!)  
  10レスまで→連続投稿規制(バイバイさるさん)  
 
3 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/14(木) 23:21:05.42 0.net 
  【TV・映画イメージ】  
  リゾナンターEDイメージ(字あり提供入)  
   
  リゾナンター予告イメージ  
   
  リゾナンター予告編・i914Ver.  ※血液等の映像が含まれますので苦手な方は見ないほうがいいです  
   
  リゾナンターの予告編パート2/映画風  
   
  リゾナンター/共鳴セヨ  
   
  リゾナンター予告編/ダークネスVer.  
   
  イントロダクション  
   
  リゾスレ一周年記念動画  
   
  The loneliness of the girls  
   
   
  @wiki 作者別作品一覧より  
  「BGMの人」「禍刻の人」の動画はこちら  
  http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/188.html  
  「間取りの人」「I'll beの人」の作品はこちら  
  http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/185.html  
 
4 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/14(木) 23:22:19.96 0.net 
  【リゾナンターの能力設定】  
  高橋愛…………精神感応(リーディング)/瞬間移動(テレポーテーション)/光使い(フォトン・マニピュレート)  
  新垣里沙………精神干渉(マインドコントロール)  
  亀井絵里………傷の共有(インジュリー・シンクロナイズ)/風使い(ウィンド・マニピュレート)  
  道重さゆみ……治癒能力(ヒーリング) さえみ……物質崩壊(イクサシブ・ヒーリング)  
  田中れいな……共鳴増幅能力(リゾナント・アンプリファイア)  
  久住小春………念写能力(ソートグラフィー)/幻術(ハルシネーション)/発電(エレクトロキネシス)  
  光井愛佳………予知能力(プリコグニション)/心の浄化(ハート・プリフィケイション)/水守(みまもり)  
  リンリン………念動力(サイコキネシス)/発火能力(パイロキネシス)  
  ジュンジュン…念動力(サイコキネシス)/獣化(メタモルフォシス(トゥ・ビーストorパンダ)  
   
  ※9期〜11期新メンバー能力  
  譜→ http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/201.html  
  生→ http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/202.html  
  鞘→ http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/203.html  
  鈴→ http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/204.html  
  飯→ http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/205.html  
  石→ http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/206.html  
  佐→ http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/207.html  
  工→ http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/208.html  
  小→ http://www39.atwiki.jp/resonant/pages/209.html  
   
  12期メンバーについての雑談のまとめ→http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/1076.html  
  尾→氷使い?火脚?風神雷神?焔虎?  
  野→方向撹乱?無能力者?能力無効化?超電磁スーツ?  
  牧→共鳴増幅?物質崩壊?カウントダウン?応援?  
  羽→治癒?処童流?精神複写?人形使い?痛覚制御?重量操作?  
 
5 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/14(木) 23:22:52.42 0.net 
  【 カラフル期が好きなんだけどこれは読んどけっていうのある? 】  
   
  『「リゾナンター。大好き」』  
  http://www35.atwiki.jp/marcher/sp/pages/630.html?guid=on  
   
  『リゾナンターΧ』  
  http://www35.atwiki.jp/marcher/sp/pages/696.html?guid=on  
   
  『colorfull戦隊リゾナントガールズ(仮)』  
  http://www35.atwiki.jp/marcher/sp/pages/690.html?guid=on  
   
  『リゾナント殺人請負事務所録』  
  http://www35.atwiki.jp/marcher/pages/895.html  
   
  『help me!』  
  http://www35.atwiki.jp/marcher/sp/pages/728.html?guid=on  
   
  『■■シリーズ』  
  http://www35.atwiki.jp/marcher/m/pages/320.html?guid=on  
 
6 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/14(木) 23:23:20.97 0.net 
  おいらの好きな話  
  「ツキシマキラリ」http://resonanter.blog47.fc2.com/blog-entry-280.html  
   
  おいらの好きな話2  
  「電撃使い」http://resonanter.blog47.fc2.com/blog-entry-415.html  
   
  おいらの好きなギャグ  
  『半分エスパー』http://resonanter.blog47.fc2.com/blog-entry-395.html  
   
  オイラの泣けた話 「黒い羊」ありきだけどね  
  『小さな巨人』http://resonanter.blog47.fc2.com/blog-entry-292.html  
   
  これも泣ける  
  『過去との別れ/明日への誓い』  
  http://resonanter.blog47.fc2.com/blog-entry-316.html  
 
7 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/14(木) 23:23:52.51 0.net 
  ふくらむ みずぎ 先生による「大人の為のああぁっふっふぅ講座」  
   
  ノノ?‘ _l‘)<近頃は何でもかんでも「ああぁっふっふぅ」言わせておけば笑いが取れるという間違った風潮が見られます  
  ノノ?‘ _l‘)<そこで今日はみずきが正しい「ああぁっふっふぅ」の使い方を教えてあげる  
   
  Lesson1.普通の使い方  
  ノノ?‘ _l‘)<ああぁっふっふぅ!  
   
  Lesson2.何かを思い出した時  
  ノノ?‘ _l‘)<ああぁっふっふぅ!  
   
  Lesson3.飛んできた蟲に血管を食い破られた時  
  ノノ?‘ _l‘)<ああぁっふっふぅ!  
   
  ノノ?‘ _l‘)<ちなみに「ああっふっふぅ」は誤用ね。それでは楽しいああぁっふっふぅ!を  
   
  ノナo'u'o)< see you next thread!!  
 
8 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/14(木) 23:24:52.75 0.net 
  第118話 テンプレ  
   
   
  え〜詐術師さん、まさ、人と合わせるの嫌いなの  
  作者さんの続きを書く能力を阻害するって言ってたけど、まさ、そんなの気にしないの  
   
  「そんなのインチキだ!」  
   
   第117話『 まー修行 』より  
   
   
  第118話 作品一覧(全6作・11更新)  
   
  『リゾナンター爻(シャオ)』  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1459355389/76-83  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1459355389/122-129  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1459355389/142-148  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1459355389/219-225  
   
  『まりあんらぶりんカウントダウン』  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1459355389/91  
   
  『雨ノ名前-rain story-』  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1459355389/197-202  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1459355389/234-238  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1459355389/258-262  
   
  『青春小僧が泣いている──lost story Haga』  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1459355389/210  
   
  保全作『ホゼナンター、掲示板を活用せよ!』  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1459355389/217  
   
  Rs『ピョコピョコ ウルトラ』5 side D-Kudo  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1459355389/228-230  
 
9 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/14(木) 23:25:31.48 0.net 
  >>1-8 テンプレ  
 
10 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/14(木) 23:27:33.55 0.net 
  お題:愛おしきサブキャラ  
   
  ハロメン以外で強烈な個性を放っていたサブキャラ教えて  
 
34 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 00:20:02.10 0.net 
  >>10  
  最近で言えばhelp me!!のおっさん能力者たち  
 
18 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/14(木) 23:49:47.67 0.net 
  じゃあ20スレ間で行けばいいの?蘊蓄トモさんw  
 
20 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/14(木) 23:54:19.18 0.net 
  >>18  
  (*бωб)<コピペしただけだから分からないのです  
   
  jjj:´_`jj<そういう所結構雑よね  
 
24 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 00:00:05.97 0.net 
  リゾスレで検索して出る動画にこんなのが  
  https://youtu.be/9-UhQYx1Q-0  
  関係なさそうだけど見える?  
 
31 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 00:13:13.61 O.net 
  忘れちゃいけない東洋の37歳・間賀時夫  
 
37 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 00:22:35.95 0.net 
  >>31  
  間賀さんも気がつきゃ年下何だな…  
 
38 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 00:23:19.29 0.net 
  この8年でハロメンが増え過ぎてしまったからな…  
 
39 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 00:24:02.41 0.net 
  ここでほとんど網羅されてた…w  
   
  『全(じゃないけど)オリキャラ入場!』  
  http://www35.atwiki.jp/marcher/sp/pages/174.html?guid=on  
 
43 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 00:27:44.94 0.net 
  そりゃ昔は歩くオリキャラ製造工場みたいな人がいたからねえ  
  リョウマくんとかドクターとか書いた人  
 
47 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 00:32:02.06 0.net 
  鮎川夢子さんってしょ○たんじゃないの?  
 
50 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 00:34:08.89 0.net 
  シャオさんもよくオリキャラ出すじゃないか  
  塩の女とか  
 
59 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 00:42:26.87 0.net 
  オリキャラよりもうちら出してなーってはーちんが言ってる  
 
72 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 00:55:16.56 0.net 
  12期は私が身体を張っててでも守・・・あっ、すいません!ここじゃないですね失礼しました  
 
74 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 00:58:46.68 0.net 
  >>72  
  ピンポンスレに帰るのかw  
   
  でも小田ちゃんが12期を守るって話も読んでみたいな  
 
81 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 03:01:02.13 0.net 
  家の扉を背に二人は再び歩き出す。  
   
   「それにしても湿気が酷いわね」  
   
  雨除けの外套に手をかける鮎川に、飯窪の目が引きつけられる。  
   
   「追手から逃れている最中の人間が迂闊に顔を出さない方がいいです。  
    せっかくの雨ですから、そのまま隠しておけばいいじゃないですか」  
   「あ、そっか」  
   
  鮎川が頭を覆う外套を手で引き下ろして、口元だけで微笑む。  
   
   「探し物をしている内に自分の存在を忘れるだなんて」  
   「たまには自分を忘れてもいいと思いますよ。けど  
  彼のように幻想へと完全に逃げるのはどうかと思いますけどね」  
   
  飯窪の呟きに、鮎川が理解不能と首を左右に振る。  
  その時、目の前から傘を差した男が近づいてきた。  
  絹のシャツに仕立てた背広。  
  整った容貌に軽薄な眼差しがあった。  
   
   「やあこんばんわ。ちょうど印象的な人影を見つけたものだから」  
   
  男の唇が朗らかな声を紡ぐ。  
  危険信号が全身をめぐる。  
   
   「何か用ですか?」  
   「失礼、私はロメロ。リルカ・オーケンの三男だ」  
   
  含みを持たせた粘着質のある物言い。  
  しかも事故死した母の名前のみを口にし、失踪した父のロックの  
  息子であることを無視した事に、飯窪が気付かない訳もない。  
   
   「そちらの素敵な方は?」  
   「鮎川よ、鮎川夢子」  
   
  鮎川が胸を張って答えた。  
  先ほどの会話と矛盾が生じている事に本人は気付いていない。  
 
82 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 03:01:45.19 0.net 
  鮎川の名乗りを聞いた男の唇と頬には、極大の皮肉な笑みが刻まれた。  
   
   「へえ、へえそうか。そういう事か。あんたがあのダメ子か」  
   「その名前を口にしないで。私を知っているなら話は早いけど」  
   「これは失礼。それにしても、正義のヒーローが地味な仕事をしている」  
   「余計なお世話よ、そっちこそ何が目的?」  
   「姉さんの家に行こうと思ってたんだが、今家から出てきたあんた達を  
    見かけてね、ちょっとお話をしないか?何か聞きたいんだろう?」  
   
  嫌な笑みを解かず、ロメロは飯窪の顔を舐める様に見つめる。  
  不気味さが増す。  
   
   「それは聞いてほしいという事?」  
   「………ロック・オーケンは、迫害された男でも  
    優しい男でも無かったよ」  
   
  懐かしむように色を帯びていた。  
   
   「自分が無い男。多分、あの男は自分が妻を●したと思って  
    現場から逃げたんだろうよ」  
   「彼が夢見がちで他人に流されやすかったのは分かってます」  
   「なにごとにも程度があるのさ。あの男はやり過ぎた」  
   
  言葉の一撃に飯窪は言葉を失った。  
  自分が主導権を奪ったことを確認し、ロメロがクツクツと笑う。  
   
   「あの男が見つかったら俺にも教えてくれ」  
   
  毒液が滴るような悪意に満ちた笑みをずっと浮かべ続けた。  
  気障な仕草で回転し、雨の町へと去っていく。  
  不愉快さを振りまきつつ去っていく男の背を、鮎川は眺めている。  
  敵意に満ちた瞳が、まさに刃となって睨み付ける様に。  
 
83 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 03:02:51.27 0.net 
  まるで老人が擬人化したような古色蒼然とした家だった。  
  この季節に、窓には厚い紗幕。  
  残る壁の三方を雑誌と本とDVDプレイヤーが埋め尽くしている。  
  堆積物に囲まれた革椅子に、老人が座っていた。  
  男が見ているテレビでは、アナログ時代の映画が映っていた。  
   
  ゾンビにされてしまった少女が愛した男に●されてしまう悲恋は  
  男が持つリモコンによって遮断される。  
  男は二人の顔を見ようともせず、顎で傍らの応接椅子を指し示す。  
  飯窪と鮎川は顔を見合わせたが、仕方なく椅子に近づく。  
  雑誌と本と宅配食品が乱雑する床。  
  埃が積もった背を払って、二人は腰を下ろした。  
   
  男が顔を上げる。  
  眼窩に収まるのは、濁った瞳孔。  
  あらかじめ聞いていたとおり、白内障を発症して目が見えない様だ。  
   
   「渋川さん、休んでる所をすみません」  
   「いや大丈夫だよ。暇になってたんだ。さて、早速本題に行こうか」  
   「お願いします。昨夜のことでなくても、ロックさんの事を  
    聞かせていただけませんか?ご参考にしたいと思いまして」  
   「参考、参考ねえ」  
   
  白いものが混じった顎鬚を撫でつつ、渋川が言いよどむ。  
   
   「まず僕とあいつの関係だが、あの会社が今みたいになる前の  
    共同経営者といった所だな。奥さんのものになってからは  
    ぼくぁ退職金をもらって手を引いたけれど」  
   
  見えない目が本棚に向けられる。  
  そこには作成したと思しき映画や本が並んでいた。  
   
   「そこに並ぶのは、難病の恋人を持った主人公の悲恋話や  
    同性が妙に少ない学園もの、魔法や超能力で主人公が戦い  
    宇宙や未来人がなにかをしたりしなかったりする話だ。  
    奥さんが言ったように、これらは売れるだろうな。  
    だが変わったよ。あの時から、あの時代から全てな」  
 
84 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 03:04:07.07 0.net 
  見つめる鮎川は、侘しい眼差しになった。  
  一瞬訪れた沈黙を割るように飯窪は問いかけてみる。  
   
   「ロックさんというのはどんな方でしたか?」  
   「あいつはどうしようもない男さ、優しい男でも  
    ましてや自分がないだけの男でもなかった気がする。  
    そういえばリルカは可哀相だったね。  
    きつい女だったが、あんな風に無意味に死ぬこともなかった。  
    性格はきつかったが、あれだけ努力して会社に尽くした人間が  
    あんなつまらない事故で死ぬなんて…ああ、そうか」  
   「なんですか?」  
   
   「いやさっきの言葉さ。ロックには自分がないようにも見えたが  
    自分しかいないようにも思えたってね。  
    ああクソッ、上手く言えないな。年をとると頭が錆びてしまいがちだ。  
    そもそもロックがこの道に誘わなければ…。  
    だがこの道の奥深さには感謝しているんだ、少なからずな…」  
   
  鮎川が小さく微かに呟いた。  
  「話の結論が前後していて聞くに堪えない」と。  
   
   「…では、渋川さんから見て、ロックさんがどこに行くと思います?」  
   「それは僕に対する皮肉かい?」  
   「いえ、同じ夢を見ていた、同志である貴方に問いかけてるんです」  
   「…どこにも行かないし、行けないよ」  
   
  苦い言葉が渋川の唇から漏れた。  
   
   「幻想が逃げ場にならないなんて事は、あいつもとっくに知ってる。  
    正義の味方が悪漢を倒し、美女と戯れるような幻想に逃げる事は簡単だ。  
    けど僕達が現実であるかぎり、逃げ続ける事は無理だ。  
    いつかは現実に帰ってこなくてはならなくなる。  
    逃げた分だけな……」  
 
85 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 03:04:39.63 0.net 
  渋川は自分に反論した。  
   
   「いや、行きたいんだよ。僕達は、自分がいない場所に。  
    矛盾してるのは分かってるが、この気持ちは確かなんだ」  
   
  盲目の男は寂しげに笑った。  
 
86 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/15(金) 03:06:41.94 0.net 
  >>81-85  
  『雨ノ名前-rain story-』 以上です。  
   
  立て初めのスレの最初に投稿するのは恐れ多いです。  
  と、同時に話も中盤が終わろうとしていますとだけ。  
 
111 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/16(土) 22:04:01.36 0.net 
  イシシ。。。おいしいでしょ そのおかし  
   
  「ク、クソっ なめやがって、(ほぼ)オリメンであるおいらを」  
   
  (ほぼ)ってなんですか?  
   
  「お、おまえ、おいらの心の台詞まで読んでいるのか?どこまでイレギュラーなんだ」  
   
  イレギュラーってひどいです まさはまさです やすしさんはやすしさんだし はるなんははるなんだよ  
   
  「な 何を言っているんだ?」  
   
  レギュラーだとか レギュラーじゃないとか まさ 決められたくないの  
  オリメンってまえにやすしさんに教えてもらいました  
  始めからの人ってことなんですよね まさたちにとってたなさたんとかみにしげさんのように  
   
  「だ、だからなんだっていうんだ」  
   
  たなさたんもみにしげさんはまさたちのことすーーーーっごく優しくしてくれましたよ  
  ぜんっぜん 強いとか 関係ないんですよ まさをみんなみてくれるし 遊んでくれたんですよ  
  始まりとか そんなの 気にするの 疲れちゃいますよ  
   
  「・・・なにがいいたいんだ?」  
   
  ん〜〜〜 わかんないやっ 詐欺師さんみたら きになっちゃっただけっ  
  でも かわいそう  
   
  「な、なんだと !!アバババババ」  
   
  とりあえず 悪い人だから スワちゃん、攻撃しちゃえっ  
  「「スワスワ〜」」    (まー修行 続  
 
113 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:25:11.22 0.net 
  ロック・オーケンは何処を捜しても居なかった。  
  行き先をなくした彼の様に、飯窪と鮎川の二人も街角で術を失くし佇む。  
  鮎川の手には紙袋が握られており、渋川から譲り受けた本が詰まっている。  
   
   「ロックさんのグループが作ったのは、異世界に行った主人公が  
    仲間とともに魔法や超能力で戦って大団円となるお話。  
    奥様のリルカさんのグループが作ったのは、大きな敵に立ち向かう  
    主人公や、取り柄のない主人公に美女や美男、美少女や  
    美幼女が惚れて学園生活をするお話です」  
   「感想は?」  
   「…私はロックさんの作品が好きですね。奥さんのも魅力的ですが」  
   「へえ、幻想物語が好きなのね」  
   「ご都合主義の物語でも現実があるのは確かですから」  
   「リルカさんの作品の方がその気は強いと思うけど」  
   「そうですね。物語は物語であればいいと思います。  
    ただ面白いだけでいいと思います、それは幻想ですから。  
    でも、それって結局は、物語のための物語ではないでしょうか。  
    面白いだけなら、こうしてお話にして残すよりもっと簡単に  
    面白くなれる事はたくさんありますよ」  
   
  飯窪は長い息を吐く。  
   
   「私も幻想好きだけどね。もっと言えば愛すべきものと思う」  
   「私もですよ」  
   
  鮎川の想いに、飯窪は信条を返した。  
  雨の街角で、一歩進んだ。そこはあのオーケンの家だった。  
   
   「ここで始まったからには、ここで終わらせるべきですね」  
   
  携帯端末が震えた。  
  飯窪はそれを一度確認すると、それを鮎川に示す。  
 
114 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:25:50.85 0.net 
   「警察の検死が確定したようです。リルカさんは何かの理由で  
    棚に寄りかかり、頭に花瓶が落ちました。  
    死因は脳挫傷。紛れもなく事故死です」  
   「……そう」  
   
   
  鮎川が残念そうにため息を吐く。  
   
   「ロックは哀れね。自分がリルカを●したと勘違いして  
    思わず逃げてしまうなんて。でも、無実が証明された以上は  
    もう逃げなくてもいいのよね。早く捜しだしてあげないと」  
   「そうですね。そろそろ助けてあげなくては」  
   「その本人がどこに居るのか見当もつかないけどね…。  
    さてと、次はどこに行く?」  
   
  鮎川の瞳に映る飯窪の表情は曇っていた。  
  数々の情報を組み合わせ、結論を出す覚悟を決める。  
   
   「いえ、調査はこれで終わりです」  
   「え?」  
   「ロックさんは、逃げたままでいいのでしょう」  
   
  鮎川は驚きの表情と色を瞳に浮かべた。  
   
   「何を言っているの?」  
   「過酷な現実から逃れたのなら、もう彼を追う必要はないですよ」  
   「良いの?それで貴方は、貴方の正義は許せるの?」  
   「私が許す許さないという問題ではないです。  
    彼が幸せであれば、それは私の願っていることと一致します」  
   「後悔はないの?……いえ、それこそ私が言う事ではないわね。  
    私は貴方の助手なんだから、従うわ」  
   「一旦お店に帰りましょう。鮎川さんの事は私達がなんとかしますから…」  
   「へえ、本当に終わるんだ」  
 
115 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:26:36.03 0.net 
  背後の声に、二人は瞬間的に振り向く。  
  路地から姿を現したのは背広の男。  
  壁に寄りかかり、ロメロが苦しげな顔をして立っていた。  
  傘も差さず、頭や高価な背広の肩から背中が濡れている。  
   
   「貴方は…」  
   「兄貴達に追い出されてね、実権分与から外された。  
    もう俺には何もないよ。ああ絶望だ。絶望だなあ。  
    ……あいつだけ夢に逃げ込むなんて、そんなのは認めない。  
    一緒に現実を認め合うことこそ家族じゃないか、そうだろう?」  
   
  ロメロの言葉に、飯窪の表情が歪む。  
  男の頬には痙攣した笑み。  
   
   「ダメ!言わないで!」  
   
  飯窪は瞬間的にロメロへ走りだそうとする。  
  男は危険だ。全ての幻想が崩れていく音が聞こえた気がした。  
  綻びの溝から、右腕が現れて緩慢に上がっていく。  
  示された指先と、哄笑。  
   
  夢は現実へ。  
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   「そこであんたは何をしている?オトウサン」  
 
116 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:27:36.46 0.net 
    なあ、なぜあんたはそんな女ものの背広を着ている?  
    どうしてそんな仮装をしている?  
    ねえ父さん  
    鮎川夢子っていうのはさ、これを言うんだよ  
   
  ロメロが鞄から取り出した箱は、地面に放り投げられた。  
  叩きつけられた箱は雨粒に徐々に濡れていく。  
  其処にはピンク色の彩りを纏った女性二人が映っている。  
  一人がまるで鮎川と同じ姿をしていた。  
   
   「なんで?なんで私がここに映っているの!?  
    これは私で、こっちも私……どういう事?どういう…!」  
   
  極度の混乱状態。  
  小さな瞳孔が恐慌するように戸惑う。  
  対して、DVDの表紙の鮎川は、自らが本物であることを誇る様に  
  胸を張っていた。  
   
   「自分を見てみればいい。自分が自分であるという事を思い知れ」  
   
  ロメロの冷えた声に従って鮎川の瞳が下げられ、自らの手を眺める。  
  見るのは、細く皺が乗って枯れ木のような五本の指。  
   
  恐怖にかられた鮎川が鏡を捜す。  
  必死な瞳は、路上駐車されていた自動車の窓を見つける。  
  雨に濡れた表面に手をつき、自らの姿を映す。  
  自らを見返すのは華奢で柔らかい女性の姿、ではない。  
   
  鮎川を見返すのは、初老の角張った顔だった。  
  鮎川夢子は、いやロック・オーケンが両手を掲げる。  
  指先は恐る恐る自らの顔の造作を確認していった。  
   
  感触に跳ね上がった手が髪を触ると、女のカツラがずれて  
  白の混じった髪が露わになる。  
  怯えるように震える手で次に触った胸には、詰め物。  
  そこには女の様に化粧をして、カツラを被った哀れな男の姿があった。  
 
117 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:28:15.85 0.net 
  雨音を切り裂く絶叫。  
  言葉にならない悲鳴。男は歩道に膝をついた。  
  雨水が女ものの背広の膝を濡らす。  
   
  幻想が、砕かれた。  
   
  鮎川夢子は、飯窪自身の知人が以前出演していた映画の主人公だ。  
  妙に事情に詳しかったのもその所為。  
  彼がどうしてあの映画に固執したのかは分からない。  
  だが、彼女が本来存在し得ない人物だというのは知っている。  
  知っているが故に、飯窪は気付かせない様にしてきた。  
   
   「………これはどういう事です?」  
   
  飯窪は傘を差したまま、重い口を開く。  
   
   「依頼人のモモコさんは、最初から事の起こりを知っていました」  
 
118 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:29:34.12 0.net 
  >>113-117  
  『雨ノ名前-rain story-』 以上です。  
  次回ネタバラシ。  
 
119 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:31:13.40 0.net 
  ●  
   
  10分。  
  10分、凌げばいい。  
  それは里保の覚悟であり、彼女を見守る春菜たちの願いでもあった。  
  しかし。  
   
  「のん、相手は専守防衛で行くみたいやで」  
  「…ああ、そんなこと、させるかよ」  
   
  こちらの心を見透かすように、やり取りをする二人。  
  双子みたいなのに双子じゃない「金鴉」と「煙鏡」の思考のコンビネーションは明らかに脅威だった。  
   
  里保が、水で象った刀を横に寝かせて構える。  
  防御を意識した構え。それを見た「金鴉」は。  
   
  「のんの能力は、擬態。能力者の血を摂取することで、そいつの能力もいただくことができる…」  
   
  里保に説明するように、呟く。  
  何を今更。そう思う里保に、追い打ちをかけるような言葉が続く。  
   
  「せやけど。基本的なこと、忘れてるやろ」  
   
  「煙鏡」がそう言うのと、「金鴉」が懐から取り出した「何か」を口に入れるのはほぼ同時だった。  
  それが何なのか、「千里眼」の能力を持つ遥の目が捉える。  
 
120 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:31:50.22 0.net 
  「ああっ!あいつ、あいつ!!」  
  「どうしたの、くどぅー」  
  「蟲を!たっぷり血の詰まった蟲を食いやがった!!」  
   
  遥の言うとおり、「金鴉」は隠し持っていた蟲を、ばりばりと音を立てて噛み潰す。  
  かつて組織の幹部だった「蠱惑」の能力である「蟲の女王(インセクトクイーン)」と、血を摂取する必要が  
  ある「金鴉」の「擬態」は抜群の相性だった。結果。  
   
  「その目で。よーく、見とけ! のんの『擬態』の正確さをな!!」  
   
  それまで、体を崩壊させ、維持することもやっとだった体のフォルムが。  
  徐々に、変わってゆく。艶やかな黒髪。透き通るような白い肌。西洋人形のような整った顔立ち。  
  口元のほくろでさえも、完璧に。  
   
  「な、なんてことを」  
  「どう? 『さゆみ』の能力は」  
   
  里保の目に映るのは。  
  紛れもなく、道重さゆみ。  
   
  「あいつ!よりによってみにしげさんに!!」  
  「はははは!あんだけうちらの精神揺さぶったんや!今度はこっちの番やで!!」  
   
  憤る優樹を嘲笑うかのように、「煙鏡」が吐き捨てる。  
  相手の姿形に擬態する能力を「金鴉」が乱用しなかったのは。それを相手への致命的な切り札とするため。  
 
121 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:33:08.59 0.net 
  殊更に。必要以上に。  
  さゆみの姿をしたその女は、痛みによる悲鳴を上げた。  
   
  「いっ!痛いよ!痛いよ、りほりほ!!」  
   
  斬られた箇所を手で押さえながら、助けを懇願するような目で里保を見る「さゆみ」。  
  そのビジュアルは。視覚から得た情報は。予想以上に強烈なインパクトとなって里保の脳に襲いかかった。  
   
  ― うちが、うちが道重さんを斬った? ―  
   
  ありえない話。  
  もちろん、目の前にいるのは本物のさゆみではない。  
   
  「さゆみは、こんなにりほりほのことを愛してるのに」  
   
  血を流し、苦悶の表情を浮かべつつ、さゆみの姿かたちをしたものが。  
  こちらへと、ゆっくり向かってくる。  
   
  里保の心は、激しく動揺する。  
  自らの手で「さゆみ」を斬った罪悪心。そして「さゆみ」を斬らせた「金鴉」への怒り。  
  本物ではない。本物ではないとわかっているのに、感情が止められない。  
  身が裂けんばかりの憤怒は、やがて再び深淵の魔王のもとへ。  
   
  「ずいぶんうちらをコケにしてくれたからな。ささやかな復讐、っちゅうことや」  
   
  自分たちの心を春菜に乱された「煙鏡」は、憎悪の矛先を里保へと向けていた。  
  身の毛も弥立つような、里保の暴走。その凄まじい威力、脅威は承知済み。だが、こちらには能力を限界  
  まで引き上げた「金鴉」がいる。さらに、里保のことを仲間たちが放っておくわけがない  
 
122 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:33:42.66 0.net 
  いずれにせよ、連中を襲うのは破滅。  
  それに付き合う必要などあるわけもない。「Alice」をフイにするのは少々惜しいけれども、組織に復讐す  
  る方法など他にいくらでもある。  
  「煙鏡」は、まさしく純然たる悪意をもってこれからの未来図を描いていた。  
   
  その間にも、里保の体を怒りが駆け巡る。  
  様子がおかしいことに気付いた仲間たちが、次々に叫んだ。  
   
  「鞘師さん!その人たちの策に乗ったらいけません!!」  
  「里保ちゃん!そいつは道重さんじゃない!!」  
  「鞘師さんしっかりしろ!そんなやつに負けんじゃねえ!!」  
  「やっさん!!!!!」  
   
  だが、その声は里保には届かない。  
  心の闇のクレバスから、赤い目をした魔王が顔を覗かせる。  
  破壊。暴虐。ここにいる、全ての人間を血祭りに上げ、亡き者にする。  
  邪な、赤い衝動が里保の心を覆い尽くそうとした時。  
   
  ― 鞘師は、そんなこと。しない ―  
   
  そこには、さゆみの顔があった。  
  無論それも、本人ではない。里保が描く、記憶の中のさゆみ。  
  いつも里保を陰日向から見守り、助言を与え、時には過度なスキンシップもあったが。  
  そのさゆみが、里保を食らい尽くそうとした幻を打ち消した。  
  外れかけた地獄の窯が、ゆっくりと元に戻ってゆく。  
   
  「そうだ…うちは…うちじゃ…」  
  「可哀相なりほりほ。せめて…さゆみの手で●してあげるねっ!!」  
   
  あくまでも「さゆみ」を装い、里保を捕まえ縊り●そうとする「金鴉」。  
  だがそれはもう、通用しない。  
 
123 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:35:05.64 0.net 
  すれ違いざまに、二度、三度。  
  里保の放った太刀筋は、「さゆみ」の体を切り刻んでいた。  
   
  「ぐっ!て!てめえ!!」  
  「無駄だ。その小細工は、うちには通用しない」  
   
  膝をついた「金鴉」は、ついに「さゆみ」の形を保てなくなる。  
  再び肌が煮立ち、顔が崩れ、崩壊の兆しが顕となった。  
   
  余計なことしやがって。  
  「金鴉」は「煙鏡」の奸計に乗ったことを後悔した。あの「緋の眼をした魔王」と再戦できるというから、  
  敢えてくだらない策を受け入れたというのに。  
  そのような意志を込めた視線を送るも、相手は素知らぬ顔で空に浮かぶだけだった。  
   
  「…ま、いいや。お前さえぶっ潰せば、全部終わる…」  
   
  気持ちを切り替え、改めて里保に目を向ける。  
  問題ない。こんな奴に、負けるわけがない。何故なら自分は、ダークネスの幹部。  
  「失敗作」などでは、決してないのだから。  
   
  「金鴉」に残された時間は、そう多くない。  
  早く「煙鏡」に処置を受けなければ。だがしかし、時間がないのは里保も同じ。  
  激戦のダメージは、徐々に限界へと近づいていた。  
  恐らく、次の段階はない。互いが、この戦いに決着をつけようとしていた。  
 
124 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:35:37.67 0.net 
  >>119-123  
 
125 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 00:36:22.60 0.net 
  >>119-123  
  『リゾナンター爻(シャオ)』更新終了  
   
  そんなこと鞘師はしない的なリゾナント元は「旅立ちの挨拶」であって  
  決して「りほりほこわい」ではありませんw  
 
134 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/17(日) 19:01:28.03 0.net 
  Lノハ*゚ ゥ ゚)г<昨日のログもまとめ終わったそうですヨホホホ〜  
   
  Lノノ*・_l ・)Г<見たい方はしたらばから回ってや〜ヨホホホホ〜  
   
  ノリ*´ー´リ<どう見てもバレーボールじゃな…  
   
  川c ’∀’)<キリ様、それ以上言ってはこちらにもとばっちりが来ます  
 
141 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/18(月) 03:10:10.67 0.net 
   昨夜、モモコの熱心なとりなしで、険悪になっている  
   ロックとリルカが話し合った。  
   昔のような物語だけど売り出す会社に、仲の良い家族に戻ろうと。  
   だがリルカに自らの経営手腕のなさから、弱さと愚かさを指摘された。  
   ため息交じりの『いい加減に夢から醒めなさい』という一言。  
   その一言で、ロックは逆上し拳を振り上げた。  
   
   「しかし、拳をどうすることもできずにいるあなたに、リルカさんは  
    静かにため息を吐いた。これが最後の引き金になったんですよね。  
    あなたはリルカさんを突き飛ばして逃げた。  
    モモコさんは雨の町中であなたを追いました。  
    そのあとは警察の検死どおり、起き上がったリルカさんが書類棚に  
    手をついた時に花瓶が頭に落ちて、倒れた拍子に頭を打って亡くなった」  
   
  残酷な事実を告げ、飯窪は心理を解剖していく。  
   
   「モモコさんに説得された貴方は戻ってくると、二人で死体を発見。  
    自分が●したんだと勘違いして耐え切れなくなったあなたは  
    逃げ場所を捜したんです。でも、会社にも家庭にもなかった。  
    その瞬間、閃いたんですよね。  
    唯一逃げられる場所が、貴方が愛した物語だという事に」  
   
  そうする事でしか自我の崩壊を押しとどめられなかった。  
 
142 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/18(月) 03:10:52.17 0.net 
   「映画の中に居る鮎川夢子さんを演じるために自分が設定付けた  
    シナリオと、誰かが必要だった。  
    噂で聞いた自分と同じ正義の味方を語る誰かが。  
    私達のお店を知ったのは単なる偶然ですか?」  
   「……」  
   「私、三番目のテーブルの窓際に座っているのを見かけた事があるんです。  
    何度かお話もしたと思うんですが、覚えてますか?」  
   「……」  
   「漫画の話や映画の話、俳優さんや女優さんのことなども」  
   「……」  
   「私の人探しというのは、そのまま貴方自身を取り戻させるため。  
    モモコさんや渋川さん達が話す自己像でロックさん自身を  
    受け入れさせるためのものだったんです」  
   
  声が暗転する。  
   
   「けれど、貴方は最後まで受け入れなかった。  
    それを、貴方の息子さんが台無しにしてしまったんです。  
    どうして教えてしまったんですか!?  
    ロックさんを夢から引き戻す必要なんてなかったはずです!」  
   
  リルカが亡くなった以上、仲直りはできない。  
  リルカの力だけで成長した会社は、彼女の死によって衰退するか  
  崩壊していくのだろう。  
  息子たちは今まで以上に愛想を尽かしてしまうのも目に見えている。  
 
143 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/18(月) 03:11:53.17 0.net 
  ロック・オーケンの余生を満たすのはもう幻想しかないのだ。  
  鮎川夢子として居てくれたなら、その精神のままで安寧の心を  
  維持させることだって出来たのだ。  
  自分達はそうする事が出来る存在なのだから。  
   
   この世には醒めない方がいい夢もある。  
   どんな悲惨な悪夢であっても、最悪の現実より酷い事はない。  
   
  だがロメロは毒蛇のようにクツクツと嗤った。  
   
   「こいつだけ幸せな夢のなかにいるなんて許す訳ないだろ」  
   
  男の目には断崖絶壁の上にいる道化の幸福を指摘する悪意。  
  それ以上の激しい憎悪に満ちている。  
   
   「母さんは弱いこいつに苦しんでいた。  
    夢物語に没頭してまったく頼りにならないこいつに代わって  
    会社を、家族を一人で支えたんだ。  
    最後は過労からの事故死だって?過労になるまで追い込まれたのは  
    こいつの、父さんのせいだ。  
    元凶の男が一人だけ安楽な夢に逃げ込むなんて許されない!」  
   
  それは残酷なまでに、正しかった。  
  だが、それでは人は生きていられない。  
  弱い人間に過酷な現実だけを見つめろというのは、死を直視しろと  
  言っているのと同じことなのだ。  
  雨に打たれて、ロメロが哄笑をあげていた。  
 
144 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/18(月) 03:12:37.64 0.net 
   「全部終わりだよ。兄さん達もモモコも見えていないんだ。  
    全てを支えていた母が死んだ時点で会社も家も終わったんだ」  
   
  雨の紗幕が音の全てを消し去っていく。  
   
   
   「………そうか」  
   
  女装した男の唇から、感情の断片が零れ落ちた。  
  雨に濡れてカツラが落下し、顔を上げる。  
  化粧が溶けて斑となり痩せ細った顔。  
  小さな瞳には、理性の光が灯っていた。  
   
   「……僕は鮎川夢子ではなく、ロック・オーケンだったんだな」  
   
  それはまさに、完全なる自分を取り戻した彼の言葉。  
   
   「僕は弱くて愚かで間抜けた男、僕自身であることが許せなかった」  
   
  全てを理解した顔に責めるように雨が降りしきる。  
  男は責め苦を受け入れる様に、両手を広げた。  
  両手で断罪の夜の雨を受け止める。  
   
   「僕はこれからどうしたらいいんだろう。  
    夢から醒めて哀れな男に戻った僕はどうすればいい?」  
   
  だれか ねえねえ だれか  
 
145 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/18(月) 03:13:34.28 0.net 
  夜の雨の底で、飯窪は何も言えずに無言で立っていた。  
  自分を守る傘を彼に差しだすことが出来ない。  
  ロメロが降りしきる雨よりも冷たい笑みを浮かべていた。  
  飯窪は奥歯を噛みしめて、結末を見届けた。  
   
  携帯端末を取り出し、依頼主を呼び出す。  
   
   「ロックさんが正気を取り戻しました」  
   「え?」  
   「今から保護して頂けないでしょうか」  
   「……という事は、父を見つけてしまったのですか?」  
   「はい、お父様は生きておられました」  
   
  モモコが迷った声を出す。  
   
   「困ったわね。会社と家督相続の資金捻出や会社のことで  
    兄さん達ともめているし、子供の養育や離婚訴訟のことが  
    あるので私の家ではとても……」  
   
  通信を切った。  
  携帯を戻すと、雨はロックとロメロに降り注ぐ。  
  同じように打たれながら、飯窪は雨に濡れる親子を眺めていた。  
   
  天から降る雨に、ただ自分だけを守って。  
 
146 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/18(月) 03:14:45.98 0.net 
  >>141-145  
  『雨ノ名前-rain story-』以上です。  
   
  次回で最終投下、後日談となります。  
  オリジナルキャラとして確立されそうだった時には思わず言いそうに  
  なってしまったんですが、良い裏切り方ができたんじゃないかと。  
  ありがとうございました。  
 
149 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/18(月) 12:08:37.41 O.net 
  自己解決  
  本人じゃなくて出てきた名前がってことだよね?  
 
152 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/18(月) 18:43:30.56 0.net 
  目立っても別にいいけど…後ろ姿が綺麗なお姉さんに声をかけたら実はじっちゃんの女装だったかのようなショックを感じたw  
 
156 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/18(月) 22:06:24.32 0.net 
  >>146 です。  
  とてもうれしい反応をありがとうございます。  
   
  > だれか ねえねえ だれか  
   
  このフレーズは何かの作品で「誰もが共鳴者になれる」みたいな台詞が  
  あったので、この子達と関わる一般人の叫びを表現するために使用しました。  
   
  >>149  
  ですです。  
   
  >>152  
  最初の投下で「女性用の背広の人物」が訪問したが  
  それが女性とは言っていない、というのが一つ目の伏線でした。  
  あとは飯窪さんが渡した雨除けの外套も"男性客の忘れ物"なので、話の流れで  
  違和感を覚えるかなと思ってたんですが、意外と分からないものなんだなと。  
 
158 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/19(火) 00:02:55.20 0.net 
  元ネタ胡散臭いけどなんか納得してしまったw  
  もしヒンドゥー教の『カーリー神』(仏教では大黒天女 )の化身だとしたら「時間編輯 」の能力も「ギンギン」も納得。。。  
   
  オカ板の人がモーニング娘。小田さくらと佐藤優樹を霊視してみた結果、驚愕の事態に [無断。]©2ch.net  
  http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1460979554/  
   
  255 : 名無し募集中。。。@\(^o^)/ (ワッチョイ 6f2d-Jz3o):2016/04/15(金) 18:04:42.33 ID:otcFhXU90.net  
  唐突ですみませんが  
  オカ板でたまに霊視をさせていただいている者です  
  先日、モーニング娘。さんが出演している番組を見ていたら  
  ひとりの方に何か白い輝きのような存在が憑いているのが見えました  
  ちょっと気になって公式サイトで本名生年月日確認して霊視してみたら  
  神様から遣わされた白狐さんが憑依されてました  
  佐藤優樹さんという方です  
  さて、ここからが本題なのですが、小田さくらさん  
  この方はたいへん力のある神様が守護されています  
  本当に驚きました  
  仏教とかそちらの神様のようなのですが、強大すぎてよく分かりません  
  何かの縁がなければこれほどの神様が守護されることはまず考えられません  
  小田さくらさんのご実家は由緒あるお寺さんだったりしますか?  
   
   
   
  分け御魂として複数の人に憑くことはあるんです  
  普通はご先祖様とか縁のある霊が守護するのが多いんですが  
  小田さんを守護している力は普通じゃないんですよ  
  この方、きっと大物になります  
 
159 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/19(火) 02:51:18.14 0.net 
  飯窪は見た事がある風景を見ていた。  
  自分があの会社と邸宅の前を歩いていることに気付き、足を止める。  
   
   「飯窪さん?どうしました?」  
   
  小田さくらが隣に歩いていたはずの人影に声を掛ける。  
  だが飯窪は「うん」と曖昧な返事をしたまま顔を上げた。  
   
  建物の前には、売家の札が立っていた。  
  会社のほうはすでに別の人間が買収したらしく、ビルの入り口に  
  掲げられた社名は変更されていた。  
  一抹の寂しさとともに、再び歩き出した。  
  こればかりは慣れない。  
  慣れてはいけない。  
   
  異能者として強くなったとしても、人間としてはまたひとつの  
  欠片を失っていくのだから。  
   
  途中で歩道の人影とすれ違う。  
  一目で分かったのは、車椅子に座ったロック。  
  そして背後から押している人物、ロメロだった。  
  ロックは痛切な感情を込めた横顔で建物を見つめている。  
  ロメロの顔が動き、振り向く飯窪に気付いた。  
   
  唇の端を歪め、ロメロは例の皮肉な笑みを見せてくる。  
  全てを失った父を引き取ったのは、厳しい現実を突き付けたロメロだった。  
  意外な結末に、飯窪は複雑な感慨を抱く。  
 
160 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/19(火) 02:52:36.94 0.net 
  背中を向けて、父の車椅子を押しはじめた。  
  去っていく男の背中を見送ると、ロックが何かを語りかけ、ロメロが  
  鼻先で笑う光景が見えた。  
  耳を澄ませば、二人の会話が遠く聞こえる。  
   
   
   「あんたの好きな夢物語は甘すぎるよ、これからは現実に  
    則った話が売れるんだぜ」  
   「何を言うんだ、物語は夢を語ってこそ物語なのさ」  
   「寝ぼけてんじゃねえよ。  
    俺がおまえの夢を終わらせたから、今の再出発を始められたんだぞ」  
   「だから、全てを含めて今が夢の始まりなのさ。  
    いつの時代も、そういう苦難からの再生が物語の基本なんだ」  
   「再生すればいいけど、そう都合よくいくのか?」  
   「するしかないのさ」  
   
  飯窪は前に向き直り、工藤の元へと歩き出す。  
   
   「ねえ小田ちゃん、小田ちゃんはさ、物語好き?」  
   「物語?漫画や小説はたまに読みますが」  
   「私も好き。だって物語は救いなんだから」  
   「救い?」  
   「助けてくれる人が居て良かったよね、私達」  
   「…話が見えないんですが。あ、ちょ、飯窪さんっ?」  
   
  飯窪が唐突に走りだした事で、小田が叫ぶ。  
  だが数歩進んだところでバランスを崩した。  
  両手に持っていた荷物が揺れて体勢を保てなかったのだ。  
  「危ないですよー」と小田が手を差し伸べた。  
 
161 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/19(火) 02:53:03.58 0.net 
  「ちょっと二人―!そんな所でなにやってんの!?」  
   
  遠くの方からこちらに叫ぶ声があった。  
  前方に居た石田が手を振っている、片手には袋を持って。  
   
  「もう皆待ってるんだから。文句の電話がこないうちに帰るよ!」  
  「飯窪さんがこけちゃったんですよ、石田さんも手伝って」  
  「はあー?なにやってんのよもーっ」  
   
  文句を言いながらも戻ってくる石田に、飯窪は恥ずかしそうに笑った。  
  乾いた夏の風が吹き込んでくる。  
  まるで自身を取り戻したかのように、真上の雲が晴れていく。  
   
  久しぶりの蒼い日射しは夢のように綺麗だった。  
 
162 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/19(火) 02:54:55.83 0.net 
  >>159-161  
  『雨ノ名前-rain story-』これで終わります。  
  タイトルに関しては完全に比喩です。  
  こんな作品に付き合ってくださりありがとうございました。再び潜ります。  
   
  >>158  
  インドっぽいですよねおださく。  
 
171 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/19(火) 22:38:05.00 O.net 
  13期発表はまだ先じゃない?  
 
180 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/20(水) 20:35:04.71 0.net 
  喫茶リゾナントは今日も売上芳しくなさそうだねぇ。。。  
 
188 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/21(木) 04:08:32.91 0.net 
  今の年齢だと喫茶経営となるとやっぱり大変なんじゃないかなとマジレス。  
  お嬢様の財力で助けてもらう形で。  
 
189 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/21(木) 04:08:48.37 0.net 
  今の年齢だと喫茶経営となるとやっぱり大変なんじゃないかなとマジレス。  
  お嬢様の財力で助けてもらう形で。  
 
191 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/21(木) 04:10:02.97 0.net 
  >>188-189  
  二重投稿スマソ  
 
192 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/21(木) 06:37:23.58 0.net 
  大事な事だったんだねw  
   
  オーナーはあくまで愛ちゃんじゃない?雇われ店長で飯窪さんでしょう…飯窪さんには中間管理職がよく似合うw  
 
194 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/21(木) 10:45:44.71 0.net 
  つ『モーニングコーヒー飲もうよセット』  
 
195 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/21(木) 12:46:29.51 0.net 
  にんげんって、いろんなおとをきく  
   
  こえとかもののおととか  
   
  にんげんって、いろんなことをはなす  
   
  ことばをこえにしてゆう  
   
  にんげんって、だれかがいなくてもいろんなことをはなす  
   
  しりたくないことって、たくさんある  
  ききたくないことって、たくさんある  
   
  にんげんって、ちがうおとがたくさんきこえるときこえないんだって  
  にんげんって、ちいさなおととかとおいおととかきこえないんだって  
   
   
  にんげんって、ふつうのにんげんのことね  
 
196 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/21(木) 12:47:14.65 0.net 
  ちがうの  
   
  ちがうんだって  
   
  優樹は、にんげんとちがうんだって  
   
  きこえるの  
   
  ぜんぶきこえるの  
   
  ぜんぶきこえちゃうの  
   
  だからね  
   
  優樹は、にんげんじゃないんだよ  
  優樹は、にんげんじゃないんだって  
   
  にんげんは、優樹がこわいんだよ  
  にんげんは、優樹がこわいんだって  
   
   
  だからね  
   
   
  おねーさんたちも、優樹をこわがらないといけないの  
   
  こわがらないといけないのに  
   
   
  なんで?  
 
197 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/21(木) 12:47:50.64 0.net 
  そのては、なに?  
   
  「握手だよ」  
   
  おねーさんのとなりのちっちゃいこがしゃべった  
   
   
  なんだろう  
   
  なんか  
   
  ポクポク  
   
   
  へんなかんじがする  
   
   
  「握手、しよう?」  
   
  おねーさんにならんで、ちっちゃいこもてをだした  
   
  でも  
   
  「あくしゅは、にんげんがすることでしょ」  
   
  優樹とあくしゅをするにんげんは、どこにもいないよ  
   
  あくしゅをしても、優樹がにんげんじゃないってわかったらにげるんだ  
 
198 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/21(木) 12:48:20.69 0.net 
  だから  
   
   
  「あくしゅ、しない」  
   
  しないよ  
   
  しないのに  
   
  「どうして、てはそのままなの?」  
  「あたしらも、君の言う?人間?じゃないからだよ」  
  「……優樹と、いっしょ? ふたりとも?」  
  「そう、ウチらは一緒。だから、一緒においで」  
   
  にんげんじゃないにんげん  
   
  はじめてあった  
   
  にんげんじゃないの、優樹だけじゃないんだ  
   
   
  いっしょにっていった  
   
  いっしょにいっていいんだ  
   
   
  それなら  
 
199 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/21(木) 12:48:47.54 0.net 
  ギュッ  
   
   
  (愛ちゃん!!!!)  
  (高橋さん!!!!)  
   
   
  「えっ!?」  
   
   
  まえにもきこえたこえだ!  
   
  でも  
   
  みみからじゃなかった  
   
  あたまからきこえたみたいな……  
   
  「見つけたよ。君も?共鳴?する者だ」  
 
200 名前:名無し募集中。。。@\(^o^)/[] 投稿日:2016/04/21(木) 12:50:44.18 0.net 
  >>195-199  
  Rs『ピョコピョコ ウルトラ』6 side Sato  
   
  ■さんの優樹ちゃんみたいには書けませんでした。  
   
  >>194  
  コーヒーが2杯出されるのでしょうか。  
 



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